『ヒュウーマンダイナモ・人間発動機 野口英世』東京ギンガ堂
  2005年10月29日(土)   紀伊國屋サザンシアター

  
   千円札になった野口英世さん。大抵の人は知っています。会津の貧農の子で、苦学の末、世界的細菌学者
 と成り、アフリカで非業の死をとげた立志伝中の人物。「勤勉」の代表として偉人伝に出てくる野口博士。
 そういえば、昔、私が住んでいた所の近くにありました「野口英世記念館」が。兎に角エライ人なんであり
 ます。その野口さんが、友人、知人から金を借りまくって、まったく返さなかったり、アメリカへの渡航費
 用目当てに結婚したり、その女性と別れてアメリカ人と結婚しても家庭を顧みず、研究に没頭する以外は何
 事にも無頓着。そんなダメ男ぶりを見せられておもしろくないはずはありません。
  歴史上の偉人といっても、人間なんて所詮そんなもん。いるよなぁ、こんなオッサン。でも一芸に秀でて
 いるから周りは尊敬もするし、援助もしてくれる。そして業績の向上に比例して人格も高潔になるかと思え
 ばさにあらず、図に乗って品性下劣になったりするのも人間だったりして。
 こいつセコイなぁ、でもオレもそんなとこあるよなあ〜なんてことを考え、親しみを持って野口英世さんに
 相対せるお芝居です。
  実際の野口博士がどういう人だったかは別として、文献に記された事実から作者である品川能正氏は実に
 魅力的な人間・野口英世とその世界を創出されました。
 役者・花房徹氏のチャップリンを彷彿とさせる様な、味のある野口英世が、大変にオモシロカッタことを、
 付記させていただきます。
 
       


   

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